2015年9月11日 更新

万病を祓い、子孫繁栄を祈って亥の日に食べる亥の子餅

亥の子餅は旧暦10月、初亥の日に食べる餅で、万病を祓うと言われています。また、多産である猪にあやかって、子孫繁栄を願って食べるとも言われています。ではなぜ猪なのでしょう?

宮中行事でもあり、収穫祭でもある亥の日

筆者 (11492)

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猪は田の神でもあり、収穫を感謝する祭りから発展したと考えられます。10月の初亥の日は「亥の子つき」が行われていたそうです。これは中部から西の地域で主に行われていた行事で、田の神を送り返すために、子供たちが歌を歌いながら、何重もの縄でくくった石やワラで物を包んだものを地面に打ちつけたりします。

一方で、万病を祓い、子孫繁栄を願うのは専ら宮中行事であったようです。亥の子餅の歴史は古く、『源氏物語』の葵の帖で、光源氏から紫の上に贈られたと書かれています。
更に鎌倉時代初期に成立した事典『二中歴』に拠れば、亥の子餅は「大豆、小豆、大角豆(ささげ)、栗、柿、胡麻、糖」の七種の粉を使うとあり、名前から猪の子の形に作ったと考えられています。
一説にはもともとは猪の肉を食べたと言われていますが、肉食を忌避する傾向にあった日本では、このような見立ての食べ物に変わったのではないでしょうか。

茶の湯の炉開きにも使われた

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 田の神とされた猪は、一方では火伏の神である神社の使いであったため、亥の日に炬燵や火鉢に火を入れる習慣があります。このことから茶道の炉開きにも亥の子餅が使われるようになりました。
炉開きは床または地上に作った炉に火を入れることで、夏の間に使っていた風呂を仕舞い、冬に使う炉に初めて火を入れることです。

亥の子餅はうりぼうの形?

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亥の子餅は定まった形と製法がなく、地方や家々で異なっています。また、新米の季節でもあるため、それで餅を作る場合もあるようです。他にもおはぎを作って初亥の日に食べるところもあれば、紅・白・黒の餅やサツマイモやサトイモを使った餅であったり、餅の周りに小豆餡をつけ、黄な粉をまぶすもの、餡を包む餅にシナモンを混ぜるもの、餅の上部にうりぼうのような筋を焼印でつけるものなど、いろいろな種類があるそうです。


(rauya)

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ビデリシャス編集部 ビデリシャス編集部