2015年6月25日 更新

「松花堂弁当」ってなに?和風弁当のルーツをたどって

デパ地下のお弁当屋さんや和食屋さんなどでよく目にする「松花堂弁当」ですが、そのルーツをご存知ですか?見た目や料理から生まれた名前かと思いきや、松花堂昭華という茶人が愛用した『物入れ』にあったのです。

美しさと機能を持ち合わせる松花堂弁当

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お弁当といえば、煮物や焼き物、お造り、御飯などが上品に盛りつけられている松花堂弁当が思い出されます。
松花堂弁当は四ツ切が主流ですが、幕の内弁当に似た六ツ切や、九ツに仕切られたものも見られます。ちなみに、幕の内が本膳料理を弁当にしたものであるのに対し、松花堂は懐石料理(茶料理)の流れを汲んでいるそうで、一見よく似てはいますがルーツはまったく異なっています。

松花堂弁当を見ると、とてもきれいに盛りつけされていますね。狭いスペースの中に、料理を円錐形に盛る「杉盛り」、三種・五種・七種の料理を一皿に盛る「散らし盛り」、料理の上に香りものを小高く盛る「天盛り」など、日本料理の盛りつけの基礎が駆使され、さらに、適度にもうけられた余白が料理の見栄えをひきたてています。

そしてそれらは十字の仕切りによって隔てられ、香りや味が混ざることはありません。その機能的な器のおかげで、料理は彩り豊かに美しく映り、さながら懐石料理を楽しんでいるかのような心地になれます。

松花堂弁当の元祖、料亭「吉兆」の配置

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松花堂弁当において中身の配置に正式な決まりはないようですが、松花堂弁当の元祖・料亭「吉兆」では、四ツ切のうち①左上に八寸(山海の珍味)、②右上に向付(刺身、酢のものなど)、③左下に炊き合せ、④右下に御飯が並べてあります。

人は、ものをざっと見るとき、①左上、②右上、③左下、④右下と Z の字型に見るのだそうで、吉兆の松花堂弁当は、その目線の流れの法則にそって中身の配置が決められているそうです。

松花堂弁当のルーツは、『物入れ』にあった?

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ところで、松花堂弁当の名称の由来が何であるのかご存じですか?大昔から伝わった和風弁当の呼称かと思いきや、その歴史は意外と浅いのです。
松花堂弁当の起源は江戸時代初期の茶人・松花堂昭華が愛用した『物入れ』にあるといわれています。

当時、農家の種入れとして使われていた四ツ仕切り箱を、煙草盆や絵の具箱として利用したのがはじまり。それ以降、昭華の菩提寺では、お斎(法要の膳)の器としてその四ツ仕切り箱が使用されていました。
そして、昭和のはじめに茶室「松花堂」で茶事がひらかれたとき、日本料理の「吉兆」の創始者となる人物がその器に目をつけ、茶会の点心に応用したのをきっかけに全国に広まって行きました。

お弁当の見た目などから生まれた言葉ではなかったのですね。
現在、「松花堂弁当箱」はネットでいろいろなタイプのものが販売されています。海の幸、山の幸、旬の食材を使って、あなたならではの松花堂弁当を作ってみてはいかがでしょうか。


thumbnail by nekotank on flickr
https://goo.gl/2Edvj2
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ビデリシャス編集部 ビデリシャス編集部