2015年6月12日 更新

ちょっと一杯。昔も立ち呑みの居酒屋がありました。江戸の居酒屋事情

今は色んなスタイルの居酒屋がありますが、もともとはどのように始まったのでしょうか?江戸の居酒屋事情をご紹介します。

最近は立ち呑みをさせる居酒屋が随分と増えましたね。江戸にも立ち呑みでお酒を飲む場所がありました。それは酒屋です。

酒屋の店頭で飲むことから始まった

筆者 (5031)

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最初の頃は、酒は買って帰り家で飲むのが当たり前でしたが、店頭でも一杯幾らと枡で飲ませていました。枡の角になった隅から飲むので「アオッキリ」や「グイノミ」、「ズイノミ」などと呼ばれていたそうです。

『守貞謾稿』という書物によれば、酒の中でも清酒の上等なものを「諸白(もろはく)」と呼び、それ以外の濁り酒のことを「片白(かたはく)」と呼びました。下り酒、などといって上方、特に灘から運ばれてきた酒を重宝しました。ですので、こうして店先で売ったのは味見をさせる意味もあったのだと思われます。

一方、江戸っ子は景気づけやお清めと言った意味で、なにかにつけてお酒を一杯、と引っ掛けていたので、当初は仕事帰りなどに酒屋で一杯飲んでさっと帰っていったのではないでしょうか。

肴を用意するようになり、居酒屋スタイルへ

筆者 (5032)

via 筆者
そのうち店の方でも肴を用意するようになったようで、これがいわば立ち飲み居酒屋の走りのようなものだと言えます。有名なのは、鎌倉河岸の豊島屋で、豆腐に味噌を塗って焼いた田楽豆腐です。
他にも有名なのは馬喰町にあった近江屋酒店、和泉町の四方中店で、どちらも酒の量り売りと居酒屋を兼ねていたようです。

店先に煮しめなどを並べて、それらを肴として供したと思われます。最初は立って飲ませたものが、肴を出すなら、座れるなり皿や酒器を置く場所が必要になります。空き樽に板を渡しただけの腰掛けや、床机を土間に並べただけの設備で、自分の据わった横に皿と酒器を置いていました。

煮売酒屋

こっそり出版 (5033)

酒屋と似通ったような形態の店では「煮売酒屋」と言う店がありました。

これは酒屋よりは店舗の規模が小さいですが、酒の量り売りを兼ねる店と、量り売りはせずに店で客に呑ませるだけの店があったようです。

元々は「煮売屋」と呼ばれる煮しめなどの惣菜や煮魚、焼き魚などを売る店だったのが、時代が下るにつれて酒も飲ませるようになったのではないかと考えられます。煮売り酒屋になってくると、床机だけの店から、衝立で仕切った座敷に座らせて食べさせる店が出て来ました。

皿を床机や座敷の床に直置きしていた

他にも居酒屋と呼ばれる形態の店には「居酒屋」は勿論、「尻掛け酒屋」や「かん酒屋」などがあります。どれも煮売酒屋とあまり変わらず、酒と一緒に煮しめや煮魚などの肴、鍋物などを出しました。尻掛け酒屋などは、おそらく座敷には座らせずに床机や良くて少し高くなった框のような所に座らせるからではないかと思われます。

いずれもこの頃は卓がなく、皿を床机や座敷の床に直置きしていました。良くて盆に載せたまま供されます。

また時代や店によって多少の高下があると思われますが、酒は一合で二十文程度、肴は一皿八文から三十二文ほどで、蕎麦やうどんに具を載せた程度と同じくらいの値段で一杯ひっかけることが出来ました。

どのような酒器で飲んでいた?

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ビデリシャス編集部 ビデリシャス編集部