2015年6月24日 更新

おかず番付!春を感じさせる一品『蓮の木の芽あえと鯖の味噌漬け』

春を予感させるの蓮と鯖!?木の芽あえと鯖味噌漬けは期間限定、春の味!

若芽と鯖、春先までの期間限定!季節を楽しむ旬食材で春を感じてみませんか?

木の芽

木の芽

photoAC
 おかず番付『日日徳用倹約料理角力取組』から、春のおかずを二品紹介します。 旬のものを旬の時期に味わうのがその季節を一番感じ取れるものですが、中でも春は木の芽がその代表のような気がします。

蓮の木の芽和え

蓮の木の芽和え

蓮の木の芽和え

via 筆者
 蓮根はお節に欠かせないことからも判るように蓮、蓮根は秋から冬が旬の野菜ですので、おそらく『そろそろ暖かくなってきますよ』と春を知らせてくれる食材のひとつのように感じます。 『料理物語』(寛永二十年、1643年)や『古今料理集』(延宝二年、1674年)では蓮根に適した料理として、煮物、和え物などをあげています。また蓮根のお菓子なども同時に挙げられています。現在でもでん粉を使ったお菓子がありますが、砂糖が貴重だった江戸初期には、時間をかけて煮るとホクホクとした食感や甘みが喜ばれたのだと思います。

 木の芽は山椒の若芽で独特な香りと味を楽しむもので、これも春先にしか味わえない味です。葉を叩いて香りを出して料理の上に乗せたり、葉ばかりを使って木の芽味噌や和え物に使ったりします。

 『精進献立集』(文政二年、1819年)には、木の芽和えのレシピが出ています。蓮根は皮を向いて切り、小口切りにしてさっと茹でておきます。白胡麻をすってさらに、木の芽の葉を入れて良くすり、さらにさらに、味噌を加えてまたすります。酒でゆるく伸ばして、蓮根と和えます。

鯖の味噌漬け

鯖の味噌漬け

鯖の味噌漬け

via 筆者
 ゴマサバの旬が春から夏に掛けて、マサバは秋から冬に掛けてが旬です。おかず番付でも秋冬、初春辺りはマサバ、春や夏に使われている鯖はゴマサバではないかと思われます。『本朝食鑑』(元禄十年、1697年)では四季を問わずいつでも獲れると書かれており、これは当時ゴマサバ、マサバを区別していなかったのかもしれません。

 新鮮なサバの他、塩漬けにされたものも使われており、料理本では塩漬けのものはよく塩抜きして使うようにと書いてありますので、現在のように生食はほとんどせず、火を通していたのではないでしょうか。生の身を使っても防腐、殺菌効果のある酢で締めて使うのが当たり前だったと思われます。

 『料理網目調味抄』(享保十五年、1730年)でも刺身の項には鯖が登場していません。鱠(なます)と焼き物の項で登場し、後の巻でも採れたてのものは焼き、いりつけ、ぬたや鱠。塩を振ったものは、焼くか、酒に浸したのち糀漬けにするとよいとあります。

 『年中番菜録』(嘉永二年、1849年)では調理法として塩を振ったものが前提となっていますが、これも鮮度を保つ方法のなかった時代のせいだと思われます。甘塩のものは作り、刺身にしても良いと書いてあります。

 江戸時代でも味噌漬けの献立は色々作られています。鯖だけではなく、鯛、太刀魚などの魚、鴨や鳩、鶉などの鳥肉も味噌に漬け込んでいます。
 味噌に漬けることで風味を増し、生臭みを取る目的もあったのでしょう。ただし、味噌に長い間漬けこみ過ぎると、塩辛くなってしまいますので、使う日の数時間前に漬けておく程度が良いように思います。漬け込む味噌も、今なら酒やおろし生姜などを混ぜても良いと思います。

(rauya)
9 件

関連する記事 こんな記事も人気です♪

簡単調理で食べられる夏のおかず

 江戸時代のおかず人気ランキング、『日日徳用倹約料理角力取組』から夏のおかずを二品ご紹介します。一品はあっさりと茹でたさやえんどう、そしてもう一品は力強い味のかぼちゃごま汁です。どちらも簡単な調理でおかずになり、暑い夏には大助かりの品ではないでしょうか

夏のおかず、インゲンのごまびたしと鰯の摘み入れ

赤?白?インゲン豆の種類は豊富!夏野菜インゲンのごまびだしはサッパリとコクのあるお浸しです。ジメっとしたこの季節に栄養満点のおかずはいかがですか?

塩茹でだけじゃないそら豆、天麩羅だけじゃない芝エビ

エジプトで4000年前から栽培されていた空豆のおかず、今では希少価値な芝エビのおかず。塩茹で天ぷら以外の美味しい食べ方をご紹介します!

焼いてヨシ、煮てヨシ、お刺身でもヨシの野菜、茄子!

水なす、長茄子、米茄子、丸茄子!茄子と言えども種類豊富!!様々なアレンジが効く茄子のレシピを江戸時代からおかず番付上位ランキングからご紹介します♪

魚の中の王様と呼ばれた鯛と鯉。生造りはいつから始まったのか?

食べタイ、知りタイ、鯛のこと!お目出度い席で出される生造りは江戸時代ではどのように始まったのでしょうか?!江戸時代のおかず番付から東西1位の鯛と鯉の生造りの始まりをご紹介!

キーワード

ライター

ビデリシャス編集部 ビデリシャス編集部